7月末に、徳島の上勝町で阿波晩茶作りに行ってきました。
これは、樽で乳酸発酵させて作る、伝統的な製法の発酵茶です。
この作り方が伝統的で作る農家さんがだんだん少なくなってきているので、後継者も減ってきています。
そこで上勝阿波晩茶協会ではオーナー制度を作り、一緒に関わってくれる団体などで一緒にお茶の葉を
収穫、お茶作りをはじめました。
作り方が文化財になる醗酵茶
この阿波晩茶は、お茶の製法が<日本の重要無形民族文化財>に指定されたそうで、お茶の分野では初めてのこと。
乳酸発酵させて作られるお茶が世界的にも大変珍しく、日本の茶文化を知る上でも大変重要ということで認定されたようです。
阿波の国で作られる、晩茶ということで<阿波晩茶> 早生に対し、晩ということですね。
お茶の収穫は通常のお茶の葉の場合、4月末ー5月に若葉を摘み取ります。
それに対して、このお茶は晩、いわゆる遅い時期の夏の7月ー8月に
大きくなった葉っぱをむしり取るように収穫します。枝からこそげとるような感じで収穫!!
結構、木にとっては負担かも、、、なんて葉っぱをむしり取りながら思ってました。(光合成できなくなるんじゃん??)
それを選別して、お湯で茹でてすり揉んで、木樽に入れて3週間ー1ヶ月以上醗酵させるのです。
おもしの石を木汲みをした上に乗せて醗酵させていきます
さて、干しのタイミングはなかなか難しい。秋には台風がやってきますから。
2022年の今年も、もれなく台風がきました。
今回は巨大台風と言われ、日本全国に影響を及ぼした、台風14号がかなり影響しました。
木樽から醗酵した葉っぱを樽出しします
さて、9月くらいから晴れと風のないタイミングを狙って
太陽が顔を見せる天気の日、天日干しします。
木樽の中を覗くと、茶葉から出てきた醗酵えきが茶色く浮き上がってきています。
重石の下には液体が浮いてきてます
葉っぱにつく、枯草菌が醗酵して、植物性乳酸発酵しています。樽の中は宇宙みたいですね。
重石の下は、こんな感じ。。色々浮いている感じ!??どんな臭いか気になるところ
まるで味噌を作ってる時のようなビジュアルですね。
葉っぱを干すときには風があると飛んでしまうので、なかなかタイミングを見るのが難しいみたいです。
こんな感じに広げられたお茶の葉っぱはカリカリになるまで干されて、選別、袋詰めされます。
出来上がるとこんな感じに一見、葉っぱの形が残った状態でのお茶になります。
ちょっとお漬物のような、旨みを感じるお茶です。濃く出して入れる方が私は好きかも。
こうしてできた阿波晩茶、効能がすごい
最近の研究では30種類近い乳酸菌がお茶の中に含まれているそうです。
血糖値を抑えたり、便秘改善、整腸作用があったりする他、抗アレルギーなどに効能があると、研究者により紹介されてるほど。
味わいは、すっきりとして、ほのかな酸味があり、元が同じお茶っ葉の種類なのに、全く異なる風味と味です。
知り合いでは、1年飲み続けたら、花粉症がなくなったとか、風邪を全く引かない、、など。
すごいですね!阿波晩茶。
お茶を飲む習慣がある人は、阿波晩茶に変えて見ると体調を整えるきっかけになりそうです。
そんなお茶作りは、こんな感じで7月に作ってきました。よかったらチラ見してみてくださいね!