<黒麹を極める>クエン酸と酵素がいっぱいの夏おすすめ!黒い甘酒って何?

数年前よりじわじわと人気が出てきている黒い黒麹、ご存知ですか?

白い麹の甘酒とは種類が違くて、これを使って甘酒を作ると・・・・

フルーティーな酸味のある甘酒ができるのです。WOW!気になるでしょう?

黒麹を麹作りからやりたい!

私もちょっと気になってる時に、岡山の倉敷で<旅の薬箱>っていう麹をいろいろ仕込んでいて

発酵調味料として計り売りしているお店に行って黒麹試飲したんです。

ほのかな酸味があって、なんと美味しい。ちょっと自分でも作れるそうなので、出麹したての黒麹を300g買ってきて。甘酒を仕込んだんですよ。

かなり美味しいので、レッスンでも出したら人気で!!これって調味料にも色々合わせたら新しい調味料作れちゃうんじゃない?ってことを思いつきました。

それで、黒麹を極めたいなーなんて思って、調べていたら。

この黒麹、クエン酸を大量に発酵時に生成するので雑菌が生えずらくて、

初心者にも作りやすい麹、ってことみたい。(米を蒸して、麹菌かけて発酵させるとこからやる)

黒麹、あまり一般的でないのでネットで買うしかなくて、しかもちょっとお高いし、わざわざ送料もかかっちゃう。黒麹甘酒販売しているところ見ると、2ヶ月待ち、とか書いてあるし。人気みたいですね!!

それなら自分で麹から作りたい!って思ったのです。

このところ温暖化の影響ですでに暑くて夏バテしがちですが、今年の夏は黒い甘酒を使えるようになって、さらにグレードアップした発酵調味料、引き出しを作りませんか?

黒麹の匂いは、ちょっと焼酎みたいな香りがします。でも甘酒にするとその匂いは気にならなくなっちゃう。

この黒麹の甘酒に黒胡麻など入れると、こくが出て美味しいアレンジができますよ。

よく「甘酒を冷蔵庫に入れておくと過発酵してしまい酸っぱくなりました」といわれることも多いですが、黒麹はその酸味とはまた違うフルーティーさ。ぜひ味わっていただきたいです。

黒麹の甘酒をいただくと、甘ったるくないのでとっても飲みやすくておすすめの甘酒です。

ほのかな酸味があるので、牛乳を入れるとラッシーのような爽やかな甘酒も作れますよ。

この黒麹甘酒をベースに、醤油や、味噌、バルサミコ酢、黒胡麻ソースなどを混ぜて調味料に展開させると酸味が効いて締まりがあるオリジナルの発酵調味料が作れちゃうんです。

パイナップやブルーベリー、プラムと合わせても酸味が共通しているから美味しい組み合わせかなっと妄想してしまいます。

夏のフルーツと合わせると相性いいので、さらにフルーティーですね。色が黒いので

濃い色のフルーツと合わせると良いかもですね。

麹菌についての分類をしてみるYO!

麹菌は“東洋にのみ存在する”有用微生物といわれ、主に黄麹菌、白麹菌、黒麹菌と3つに分類されます。

日本独特の気候風土により自然発生した、世界でも類を見ないこれらの麹菌は、古くから清酒、味噌、醤油、鰹節などの発酵製造に利用されていて、日本人の食生活には欠かすことのできない存在です。

黄麹、白麹、黒麹は、それぞれに特性を持っており、使用する用途によって向き不向きがあります。

黒麹菌は発酵、増殖するときにクエン酸を大量に作ります。

黒麹(クエン酸麹)とは、沖縄の泡盛や南九州の焼酎に使われる麹菌で、焼酎麹菌とも呼ばれています。

酵素やクエン酸、必須アミノ酸、ビタミンB群、コウジ酸、食物繊維など、黒甘麹に含まれるたくさんの栄養成分をそのまま摂ることができるので、美容や健康にもおすすめ。

かつて日本で作られる全ての焼酎は「黒麹」を使っていた、とも言われる日本の代表的な麹です。

発祥は沖縄と言われており、文字通り色も真っ黒で、黒麹を触ると手が黒くなってしまうほど。また麹の中でもクエン酸を多く含むため雑菌の繁殖を抑えることができ、高温多湿な沖縄・九州南方での焼酎作りには欠かせない麹なのです。

正式名称はアワモリコウジカビ(泡盛麹黴、学名: Aspergillus luchuensisスペルギルス リュウチュウエンシス )といい、コウジカビ属(Aspergillus)の糸状菌で胞子が黒いのが特徴で「黒麹」に含まれます。

え?わかりにくい?

ちなみに、通常皆さんが白い甘酒作る時の麹は、アスぺスギルスオリぜ、って言われています。

それは聞いたことがありますよね?まあ種類が違うってことですね。黒麹は単に黒いだけじゃないってことです。

沖縄の泡盛作りに黒麹は必須だYO

先日、沖縄の石垣島にある、池内酒造という泡盛の蔵見学に行ってきました。

ちょうど麹を作り始めたところで、ぶくぶく、勢いよく発酵しているのがびっくりでした!元気が良過ぎて何か空気をポンプで入れてるのかって思ったくらいです。

今でも泡盛、九州の焼酎に使われていて、蔵で黒麹を仕込むと、マスクをしていても鼻の中まで黒くなり、蔵の柱や、蔵全体に黒カビのような感じになるそうです。

すごいのは、蔵人の服にも胞子が着くので白い服を着ていると黒くなると池内社長がおっしゃっていました。

また、糖化力、クエン酸の発酵力が強く、アミラーゼを生成するほか、大量に生成されるクエン酸は人の身体にも嬉しい効能があり、疲労回復効果や美容効果にも期待できます。

この大量のクエン酸がお酒の仕込み後のもろみのPH(水素イオン濃度)を低下させます。

P H低下は雑菌による汚染防止になるため、沖縄のような高温多湿な土地でも焼酎のもろみは他の有害な雑菌の侵入を受けることなく、安全に焼酎や泡盛を作ることができるのです。

白百合酒造では色々なテイスティングをさせていただきました。タイ米と黒麹で作る、泡盛は、日本では昔、沖縄は遠い国だったため国内では高価な値段で取引されていたようです。

黒麹の特徴を知ると麹作りしやすくなるYO!

では、通常私たちが目にする白い米麹(黄麹菌を使っています)と、黒麹は何が違うのでしょうか?

黒麹菌は酒の製造過程でクエン酸を大量に生成するため、ほかの麹菌に比べてもろみ(米麹に水と酵母を加えてアルコール発酵させる段階)の酸度を高くすることができ、雑菌による腐敗を抑えることができるという大きな特徴があります。 温暖多湿の沖縄は、さまざまな菌にとっても繁殖しやすい環境でもあります。

なので、麹作りをする初心者にも失敗する確率が低くてチャレンジしやすい麹の種類なのです。

麹作りの時に、40時間くらいかけて発酵させて菌を米にハゼこみさせるのですが、黒麹(焼酎麹)は日本酒を作る麹と若干異なる点があります。

保温の温度帯に気をつけろ!

日本酒を作る黄麹菌は発育は早いので、前半を低い温度でおさえ、後半を高い温度で経過させていきます。

発育の遅い黒麹菌は立ち上がりが弱いので、前半は高い温度で増殖を図り、後半は温度を下げて、クエン酸の生成を促進させるという経過をとっています。

麹菌によって、発熱具合も変わるのでそこを注意すれば、うまく黒麹菌を自宅でも作ることができます。

黒麹菌は酵素も通常の麹の4−5倍?!分解能力すごい!

黒麹菌を使って製造する黒麹発酵飼料にも、でんぷん質を消化して糖分に分解するアミラーゼ、タンパク質をアミノ酸に分解するプロテアーゼ、脂質を分解するリパーゼの3大消化酵素を含む、豊富な酵素が含まれています。 

黒麹菌は、原料である穀物のでんぷん質を糖化する酵素の力がとても強いことも特徴です。

なので、酒作りをするためには水分量(お酒の量)が多くできるのです。

甘酒を仕込むと4時間くらい過ぎたくらいから急に分解が進みお粥状のものが、急にシャバシャバに緩みます。

緩くなるのはでんぷんが、酵素で分解されてチェーン状に繋がった鎖の繋がりが切れて糖になっていく糖化という変化です。

私たちがご飯を30回噛んでると、口の中で甘くなるのと同じ、あれです。

なので、黒麹の甘酒を仕込む際に、水分が少ないなと思ってもそのままでOK。水分を足さずそのまま保温すると全体が緩んで甘酒になります。

フルーティーで爽やか!黒麹甘酒の作り方

*乾燥麹、生麹で水分量は変わってきますが、最初に60度のお湯仕込みをしてひたひたの状態にするイメージの水分量でOKです。

黒麹甘酒の作り方

黒麹 300g

60度のお湯400CC(70度超えると麹の酵素が失活して糖化しなくなります)

保温60度で8−10時間保温します。

炊飯ジャーの場合は、蓋を開けて70度以上にならないように注意します。

途中、2−3回かき混ぜるのがすすめ。

保温して4時間くらい過ぎたころに急に緩んできます。

水分が途中でなくなったかも!?と思ってしまいますが、追加の水を入れずでもOK

取り寄せした黒麹に甘酒のレシピの配合が入っている場合は、そちらを参考にしてください。

出来上がったら火入れをして(小鍋に入れて弱火で5分くらい加熱)ジップロックに入れて保存します。冷凍庫で保存して、使うときに割って使うのもおすすめ。

黒麹甘酒で摩訶不思議!!調味料グレードアップしちゃうYO

黒麹甘酒ができたらそのまま飲んでも、美味しい。

が!!ただ、ドリンクで飲むだけではもったいない!

ここでは酸味と甘味がある調味料ベースで使うことできますので、一歩先の発酵調味料を作るヒント。

調味料としてもアレンジが効くので、色々組み合わせてみると新たな発酵調味料が生まれそうです。

以下、黒麹甘酒と合わせたら美味しいかなって思うやつのヒントです。

黒麹甘酒ベースでジャージャー麺や、黒胡麻坦々麺、もいいですねー!

妄想ワールド全開になりますーーー!!

  • 黒麹甘酒+醤油
  • 黒麹甘酒+マヨネーズ+黒胡椒
  • 黒麹甘酒+黒味噌
  • 黒麹甘酒+バルサミコ酢+塩
  • 黒麹甘酒+黒胡麻ソース+お酢+黒味噌+ラー油 >>>>黒ごまだれ
  • 黒麹甘酒+しょっつる、いしる、ナンプラーなど>>>魚醤たれ
  • 黒麹甘酒+醤油の醤 >>>>黒い甘酒醤
  • 黒麹甘酒+潰した黒ニンニク+塩、ドライハーブなど
  • 黒麹甘酒+スパイスミックス+味噌>>カレーの隠し味に良さそう。
  • 黒麹甘酒+オリーブオイル、塩、ビネガー>>>>黒麹甘酒ドレッシング

ちなみに私がおすすめする黒麹甘酒のアレンジドリンクは

ヨーグルトっぽく割って飲む飲み方!

黒麹甘酒+酵素ジュース+牛乳 

ヨーグルトドリンクみたいで酸味があって、酵素も多くて食事と取ると消化が早くなりそうですね! 暑い夏にはカレーと一緒に合いそうです

黒麹は酵素が多いので漬け込み床として使うと、肉、魚が柔らかくなり旨味アミノ酸が生成されます。食べた時も分子が小さくなって分解早いので、腸からの吸収率もあがります。

黒いものを合わせるとコクがあるので相性がいいかもですね!!

酸味、甘味に塩味をたすイメージで、日々の料理の調味料に使えるヒントになればと思います。

今年の夏は新たな黒麹を使った甘酒で新しい甘酒の世界に一歩踏み出してみませんか。

腸内環境を整え、免疫力を高めて、発酵人生を心身ともに歩んでいきましょう。

4件のコメント

  1. 微生物の世界は、今後ますます発見、拡がるでしょうね。黒麹菌の探求は、とても楽しみにしてます🎵

  2. 自分で麹が作れるなんて驚きです。
    しかもバリエーションがいっぱい。興味津々です♪

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